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保育士にコミュニケーション能力が必要な理由は?相手に合わせた対応方法も解説

保育士で働いている中で「子どもとコミュニケーションを取る方法を知りたい」「コミュニケーション能力を高める方法を知りたい」と悩んだ経験はありませんか?

子どもとコミュニケーションを取るときは、非言語的コミュニケーションを意識する、感謝の気持ちを伝えることが重要です。

コミュニケーション能力を高める方法は、相手に話し方を合わせる、相手の話を傾聴することです。コミュニケーションは喋ることも大切ですが、相手の話を聞く姿勢も大切です。

この記事では、保育士にコミュニケーション能力が必要な理由、相手に合わせたコミュニケーションの取り方、コミュニケーション能力を高める方法を解説します。

コミュニケーションについて悩んでいる方は読んでみてください。

 

保育士にコミュニケーション能力が必要な理由

保育士にコミュニケーション能力が必要な理由は、子どもの発達に関わるからです。保育園に通う子どもにとって、保育士は保護者の次に関わる時間が多いです。

同朋大学 高尾淳子によると「保育士の関わりは、子どもの言葉と自我発達に大きな影響を及ぼす」と記載されています。言葉や自我発達によい影響を与えるために、子ども一人一人に寄り添い、気持ちを通わせられる保育士が求められているのです。子どもの気持ちを理解してくれる保育士がいると、子どもは保育園で安心して過ごせるでしょう。

子どもに安心してもらうためには、相手の立場になりコミュニケーションを取る必要があります。

コミュニケーションには、言語的コミュニケーションと非言語的コミュニケーションがあります。言語的コミュニケーションは、言葉やメール、筆談でコミュニケーションを取る方法です。非言語的コミュニケーションとは、表情や仕草、視線、態度など、言葉以外でコミュニケーションを取る方法です。

メラビアンの法則という心理学の法則によると、人がコミュニケーションを図るときに影響を与えている情報と割合は下記の通りです。

  • 言語情報が7%
  • 聴覚情報が38%
  • 視覚による情報が55%

上記のとおり、コミュニケーションを取るときは非言語的コミュニケーションが多くの影響を与えています。加えて、保育園に通う子どもたちは、言語的コミュニケーションを身につけていない乳幼児が多いです。乳幼児と関わる機会の多い保育士は、非言語的コミュニケーションがより重要といえます。

子どもとのコミュニケーション

保育士は子どもとコミュニケーションを取り適切な発達を促すため、コミュニケーション能力が重要になります。

子どもとコミュニケーションを取るときのポイントは3つです。

  • 目線を合わせたり、表情を意識する
  • 感謝の気持ちを伝える
  • 年齢に合わせた遊びを取り入れる

1つずつ解説します。

目線を合わせたり、表情を意識する

保育士が子どもとコミュニケーションを取るときは、目線を合わせたり、表情を意識することが大切です。目線を合わせると「自分の話を聞いてくれている」と子どもは安心できます。保育士から子どもになにかを伝えるときも、目線を合わせると伝わりやすくなるでしょう。

子どもは表情を読み取るのがうまく、保育士の表情を見ています。保育士が笑顔であれば子どもは接しやすく、怒った表情をしていると怖がってしまいます。子どもと接するときは表情を意識しましょう。

また、子どもと接するときは、子どもの話をよく聞くことが大切です。何を伝えようとしているのか、どうしてほしいのかを子どもの立場になって考えましょう。子どもの立場になって考えてくれる保育士に子どもは心を開いてくれるでしょう。

感謝の気持ちを伝える

子どもが積極的な行動をしたときや助けてくれたときは、「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えましょう。感謝の言葉を伝えると、子どもの自己肯定感を高め、自信につながります。

感謝を繰り返し伝えると、信頼関係も築かれ、保育の質がより高くなるでしょう。

年齢に合わせた遊びを取り入れる

子どもとのコミュニケーションでは、年齢に合わせた遊びを取り入れましょう。子どもにとって遊びは、精神的満足を得ながら身体の適切な発達を促します。遊びの際は、保育士が子どもたちに選ばせるのではなく、子どもたちが自主的に選べる環境を作ることが大切です。

年齢に合わせた遊びは表を参考にしてください。

遊びの種類内容
感覚運動遊び感覚機能や運動機能を働かせて喜ぶ遊びのこと。
乳児期から1歳半頃に主に見られる遊び。例:マット遊び・ガラガラやモビールなど
象徴遊び物をなにかにみたてて遊んだり、食べるふりをして遊ぶ。
また、役割になりきるごっこ遊びが始まる。
1歳半から始まり3~4歳に多くなる。例:口に入らない大きさのおもちゃ・砂場遊び・おままごとなど
受容遊び話を聞いたり・ビデオを見る受け身的な遊び。幼児期から始まる。例:紙芝居や本の読み聞かせなど
構成遊び積み木などを使ってなにかを作ったり、
絵を描いたりと創造的な遊び。
2歳から幼児期以降に多くなる。例:積み木・お絵かきなど
共同遊び共通の目標に向けて、集団を作りリーダーなどの役割を自分たちで決めて遊ぶ。4歳以降に多くなる。例:だるまさんが転んだ・缶蹴りなど

保護者とのコミュニケーション

共働き家庭の増加により保育園に頼る家庭が増えています。令和2年国税調査によると、共働き世帯は69.4%と毎年増え続けているのです。また、2015年の政府統計では6歳未満の子どもをもつ世帯は約470万世帯です。仕事で働く保護者にとって、保育士と子どもの関わりは大切です。

保護者とのコミュニケーションで重要なことは下記の2つです。

・園で過ごす子どもの様子を伝える

・落ち着いて話す

コミュニケーションで重要なことを1つずつ解説していきます。

園で過ごす子どもの様子を伝える

子どもが頑張っていることや成長を感じられることなどを保護者に伝えましょう。細かい変化の観察を報告してもらえると「自分の子どもをしっかり見てくれている」と保護者は安心できるからです。

保護者とのコミュニケーションを取る時間は、送り迎えの少ない時間がほとんど。仕事が忙しい世帯の場合は、保護者と会話できないこともあるでしょう。少ない時間で伝えられるように、子どもの成長を感じられたことや、活動内容などを把握しておくことが大切です。

もし、保育園でけがやトラブルが発生したときは、詳しい状況を説明します。園では子どもが集団で生活しているため、トラブルが発生することは仕方ありません。すぐに報告する癖を身につけておきましょう。

一対一で対応する

保護者には一対一で対応しましょう。他のことをしながら対応されると、保護者は不快な気持ちになります。保護者とコミュニケーションを取る場面は保育中のこともあるため、スタッフ同士で声をかけあい、できる限り一対一で対応できる環境作りが大切です。

子どもと同様に、保護者と会話をするときも目線を合わせたり笑顔を心がけたりすると、保護者に安心してもらえ、よい印象を与えられるでしょう。また、トラブルがあった際も保護者の声に耳を傾けると大きな問題に発展する可能性を下げられるでしょう。

保護者とのコミュニケーションは、保護者に安心して子どもを預けてもらうために必要です。この2つを実践すると保護者と良好な関係を築いたり、保護者が安心して子どもを預けられたり、保育園の協力要請に対応してもらえるメリットがあります。

保育士とのコミュニケーション

子どもたちが保育園で安全に過ごすために、保育士間のコミュニケーションは重要です。保育士間のコミュニケーションで大切なことは3つです。

  • 報告・連絡・相談
  • 相手について理解する
  • チームワークを意識する

報告・連絡・相談

保育士同士で報告・連絡・相談をすることは重要です。保護者から要望や意見があった場合に、報告・連絡・相談をしないと、他の保育士は知らず、保護者から返答を聞かれたときに困ります。小さなことであっても報告・連絡・相談を行い、保育士同士で連携しながら問題を早期解決できるようにしておきましょう。

普段から報告・連絡・相談をこまめに行うと、保育士同士のチームワークの形成にも役立ちます。保育士は連携してチームで子どもたちを保育していくことが大切です。連携して保育ができていると、保護者は安心して園に預けられます。

相手について理解する

スタッフの性格や考え方を理解することもコミュニケーション能力の1つです。相手への理解が深まることで、得意・不得意が分かります。お互いにサポートし合うことで円滑に仕事を進められるでしょう。

中には、性格や考え方が合わない保育士もいるでしょう。相手と意見や考え方が合わない保育士の対応方法についても他章(相手と意見が合わないときの対処法)で解説しているので合わせて読んでみてください。

チームワークを意識する

報告・連絡・相談を行うとともに、保育士間のチームワーク形成が大切です。園にはスタッフより多くの子どもたちが過ごしています。一人で全員を見守っていると、子どもの体調不良に気づけなかったり、事故が起きてしまうことも。体調不良の早期発見や事故防止のためには、チームワークが重要なのです。

また、チームワークが整っていると業務が円滑に行えたり、保育園の雰囲気が良くなったりとメリットが多いです。業務が円滑に行えていると、質の高い保育を提供できます。その他にも、保育士の仕事に対する満足度が向上し、モチベーションの維持にもつながります。

さらに、保育園の雰囲気が良くなると、保護者からの信頼が高まり、安心して子どもを預けてもらえるでしょう。

コミュニケーション能力を上げるためにはどうすればいい?

コミュニケーション能力を上げるためには、相手の話を聞く姿勢が大切です。コミュニケーションは、話すだけでなく聞く力や相手の気持ちを読み解く力が重要です。喋ることが苦手であっても、聞く力を高めるとコミュニケーション能力の向上につながります。

コミュニケーションを上げる3つの方法を解説します。

  • 相手の話を傾聴する
  • 相手に合わせた話し方を意識する
  • 保育コミュニケーション協会を活用する

相手の話を傾聴する

コミュニケーションは一方通行では成り立ちません。お互いの話を聞くことがコミュニケーションです。相手が話しているときは、途中で遮らない、片手間で返事をしないなど、「あなたの話をしっかり聞いている」と態度で表現しましょう。

自分の話を聞いてくれていると感じた相手は安心感を持ちます。安心感があると、言いたいことや伝えたいことを相談しやすく、コミュニケーションが円滑になるでしょう。

相手に合わせた話し方を意識する

コミュニケーションの相手に合わせて話し方を意識することが大切です。子どもが相手のときは、会話のスピードはゆっくり、子どもが理解できる言葉を意識するかと思います。

保護者や保育士と話すときは、結論から伝えるように話すと相手に伝わりやすくなります。相手に合わせた話し方をすると、相手はあなたとの会話に安心感や信頼感をおぼえます。

保育コミュニケーション協会を利用する

コミュニケーションで悩んでいる方は、保育コミュニケーション協会を活用するのも良いでしょう。

保育コミュニケーション協会は、コミュニケーションで悩んでいる保育士のために設立されています。事例や講座を利用してコミュニケーション能力の向上に期待できます。新人保育士を対象とした悩み相談会や、働く中で悩んでいることをオンラインサロンで仲間に相談可能です。同じ保育士であれば悩みに共感してもらえたり、今まで考えもしなかったコミュニケーション方法を見つけられるでしょう。

相手と意見が合わないときの対処法

働いていくと、考え方や性格が合わないスタッフもいるでしょう。そのときは、相手の長所に注目したり、聞き役に回ったり、「新しい発見をできた」とポジティブに考えたりすることが必要です。お互いに考え方を否定していてはスタッフ同士の信頼関係は深まりません。自分の価値観を曲げずに相手の考え方も尊重することが大切です。

意見が合わないときの接し方を3つ解説します。

・相手の長所に注目する

・相手の価値観に合わせる

・新しい意見として取り入れる

相手の長所に注目する

意見が合わない相手の長所に注目すると、良い印象に変えられ相手への理解が深まります。「あの人とは合わない」と感じて接していると、その人の悪いところばかり目に入ってしまいます。悪い点よりも、良い点を見る方が気持ちも明るくなるでしょう。

良いところを見つけるのが難しいと感じる場合は、悪いところを逆転の発想で考えると良いです。例えば、「あの人は神経質」と感じるなら「細かいところまで目が届いている」のように考えると長所を見つけることが可能です。

相手の価値観に合わせる

相手の価値観に合わせると、意見がぶつかることなく過ごせます。また、相手の価値観を肯定してから、意見を言うと相手は受け入れやすくなるでしょう。しかし、長期的に相手の価値観に合わせていると心が疲れてしまいます。適度に距離を取るなど、無理は禁物です。

その他に、相手の価値観に合わせなくても、聞き役となることで意見を言わずに過ごせます。相手の意見を聞くときは目線を合わせたり、頷いたりと相手の話を聞いている姿勢を見せましょう。

新しい意見として取り入れる

意見が合わない相手の考えを、新しい考えとして取り入れる方法です。どうしても意見が合わない相手はいます。合わない考えを、新しい考えとして取り入れると、今まであなたの中に無かった視点が見つかるかもしれません。

まとめ

今回は、保育士にコミュニケーション能力が必要な理由について解説しました。保育士は、子ども、子どもの保護者、保育士とコミュニケーションを取る機会が多く、相手に合わせたコミュニケーション能力が必要です。

コミュニケーションが円滑に図れると、保護者や保育士同士の関係に悩む機会が少なくなり、仕事を楽しく過ごすことが可能です。

繰り返しコミュニケーションを取ることで、コミュニケーション能力は向上します。コミュニケーション能力を上げて、楽しく仕事ができる環境にしていきましょう。