転職ノウハウ

【保育士必見】よい求人を見極める5つのコツとは

「転職するなら、よい職場を見つけたい」「後悔しない転職をしたい!」そう願わない保育士さんはいないでしょう。

しかし、そのいっぽうで「こんなはずではなかった」と短期間で退職してしまったり、転職を繰り返してしまったりするケースも少なくありません。

では、保育士さんが自分の理想の職場を見つけるためには、どうすればよいのでしょうか。

給与をアップしたい、持ち帰り業務や残業を減らしたい、人間関係のよい園で働きたい、もっと子どもと向き合いたい……。そんな保育士さんの理想を叶えるために、まず必要となるのが、「よい求人」を見極める力です。

今回は、数多くの求人のなかから、あなたにとっての「よい求人」を探し出すためのポイントを紹介します!

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保育士にとって「よい求人」ってなんだろう?

疑問を抱く保育士のイラスト

求人は転職を希望する保育士さんと、人材を求める園とがはじめて出会う場です。多くの保育士さんに目に留めてもらえるよう、求人には待遇や条件などの基本的な情報はもちろん、各園のさまざまな「セールスポイント」が盛り込まれています。

では、そもそも保育士さんにとって「よい求人」とは、どのようなものなのでしょうか。

結論から言うと、「よい求人」は転職を考える保育士さん一人ひとり異なります。

たとえば、給与アップを望む保育士さんにとっては、今よりも高いお給料が提示されていることが必須となりますし、「アットホームな環境で子ども一人ひとりに寄り添った保育がしたい」と考えている保育士さんにとっては、どんなに好条件であっても、大規模で一斉保育を行っている園の求人は、魅力的に感じないでしょう。

保育士さんが求人を探すうえで、まず大切なのは「自分にとっての“よい求人”」とはなにか、きちんと考えて定義づけることなのです。

ぺんたくん
ぺんたくん
やみくもに好条件を探すのではなくて、まずはあなた自身の思いに目を向けることが大事なんだね!

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基本的な求人の見方と注意点

悩むイラスト

ではまず、はじめて転職活動をする保育士さんや、転職活動が久しぶりという方のために、基本的な求人票の見方とチェックポイントを解説していきましょう。

給与・諸手当

とくに記載がない場合、求人における月給は「額面」で記載されます。「額面」とは基本給に諸手当を含んだ金額のこと。所得税や社会保険料、住民税などを差し引く前の金額を示します。

園によっては通勤手当や時間外手当などの諸手当を含まない「基本給」を記載する場合もあるので、求人票に記載された金額がどちらなのかはしっかりチェックしましょう。

しかし、交渉しても改善される余地がない、または、交渉で改善することが難しい問題がある場合には、「職場を変える」という選択肢を現実的に考えていく必要があるでしょう。

らこたん
らこたん
「基本給」+「諸手当」が総支給額である「額面」になるということね。どちらも社会保険料や税金が天引きされる前の金額だから要注意よ!
ぺんたくん
ぺんたくん
ちなみに差し引かれる金額は、だいたい「額面」の20%くらいをめやすに考えるといいよ!税金や社会保険料などが引かれたあとの「手取り」がいくらくらいになるのか、あらかじめ計算しておくといいね!

固定給と日給月給制の違い

月給には「固定給」「日給月給制」があります。

固定給とは、毎月支給される額が固定された給与のこと。それに対して日給月給制とは日給が固定されており、欠勤や遅刻・早退があった場合にはその分を控除したうえで、月給の金額が決まります。

求人にどちらなのか記載がない場合には、念のため採用担当者に確認しておくと安心です。

含み残業にご注意を!

給与の金額には、残業代が含まれていることもあります。求人に「固定残業代(みなし残業)」と記載されている場合には、給与のなかにあらかじめ一定時間分の残業代が含まれています。

その場合にはみなし残業が何時間と定められているのか、みなし残業時間を超過した場合には、別途残業代が支払われるのか、確認しておく必要があります。

賞与の有無や支給めやすもチェック

多くの求人では、賞与は前年度の実績など「めやす」の金額が記載されている場合が多いでしょう。

これは賞与が毎月支払われる給与とは異なり、業績などによって変動することが多いため。「求人に記載された額は必ず支給されるもの」と捉えず、あくまで参考として見るようにしましょう。

ぺんたくん
ぺんたくん
入職した初年度は賞与の支給がない、というケースもあるから要チェックだよ!

社会保険

社会保険とは「雇用保険・労災保険・厚生年金保険・健康保険」の4つを示します。雇用保険と労災保険については、従業員を雇用するすべての事業所に加入が義務付けられていますが、厚生年金保険と健康保険については、加入が義務付けられていない事業所もあります。

社会保険が完備されていない場合には、保育士さん自身で国民年金や国民健康保険に加入する必要があるので、かならず確認しておきましょう。

雇用形態

ひとくちに「保育士」といっても、その雇用形態はさまざまです。

【保育士の雇用形態】
正規職員
正社員
フルタイムで働く職員であり、園の運営や保育における中心的な役割を担います。多くは期限を設けない雇用形態です。
パート
アルバイト
時給制で、曜日や勤務時間を限定する働きかたです。一定の契約期間を設け、更新していく場合が多くあります。
契約社員
嘱託(公立の場合)
雇用期間に定めのある有期雇用で働く職員のことです。基本的にはフルタイムで勤務し、仕事内容も正社員とほとんど変わりません。一定の期間ごとに契約を更新しながら働きます。
保育補助 保育士資格を持たない人が、保育士の補助的な役割として勤務する働きかたです。多くは時給制のアルバイトなどとして雇用されます。

自分の望む働きかたによって希望する雇用形態は異なるもの。認識の相違がないよう、しっかりチェックしておきましょう。

アクセス

勤務先となる園へのアクセスを確認しておくことで、自宅からの通勤時間のめやすを知ることができます。

車の運転ができる場合には、マイカーでの通勤ができるかどうかもチェックしておくとよいでしょう。

らこたん
らこたん
早朝から夜間までシフト勤務で働く保育士さんにとって、通勤時間は重要よ!たとえ理想的な条件の園でも、通勤だけで何時間もかかるような場合には、働き続けるのがツラくなっちゃうこともあるから注意してね!

施設形態・園児定員

保育施設には、認可保育所・認定こども園・小規模保育施設・事業所内保育施設・病児/病後児保育室などさまざまな施設形態があります。
それぞれの施設形態によって、園の規模や預かる子どもの数が異なるので、どのような環境で保育をしたいのか、よく検討するようにしましょう。

年齢・経験

応募に際して年齢制限が設けられていたり、必要とする保育士経験が明示されていたりすることがあります。条件に合致しない場合は、基本的に応募の対象にはなりません。
また、応募そのものはできたとしても、事業所側の求める人材像に合わないことが多いもの。効率的に転職活動を進めるためにも、忘れずにチェックしましょう。

休日・終業時間

多くの園では早番・中番・遅番といったシフト制で運営を行っていますが、園によって休日や預かり時間は異なります。
具体的に何時から何時まで働くのか、土曜日等の出勤はあるのか、代休の取得はできるのか……。生活パターンに直結することでもあるので、よく確認しておきましょう。
また、基本的な勤務時間には日常的に発生する残業時間などは含まない場合がほとんどです。注意しましょう。

ぺんたくん
ぺんたくん
有給休暇の付与日数やいつから付与されるか、取得率はどうかなどが記載されていることもあるよので、あわせてチェックしよう!

試用期間

雇用形態にかかわらず、採用から一定期間を「試用期間」として扱う場合もあります。
求人票に掲載されている諸条件は、基本的には本採用後のもの。試用期間がどれくらいなのか、待遇にどのような差があるのかは求人でしっかり確認し、不明点があれば面接などで質問して明確にしておく必要があります。

交通費

交通費については、かならずしも全額支給されるとは限りません。「月額〇円まで」「半径〇㎞まで」など条件が定められている場合もあるので注意しましょう。
マイカーでの通勤を希望する場合には、近隣の駐車場を借りる必要はあるのか、月極駐車場代やガソリン代は支給されるのかなどもチェックしておきましょう。

産休・育休・介護休暇

とくに女性にとっては、結婚・出産といったライフイベントがあっても働き続けることができるかは大きなポイント。
制度自体はあっても取得実績がなかったり、暗黙の了解で職員が利用せずに退職したりするケースもあるので、実際の取得実績があるのか、復帰率はどれくらいなのかを確認しておきましょう。

基本情報以外の備考・特記事項

基本的な労働条件以外に、求める人物像や園の保育理念、職場の雰囲気などが書かれていることも多いもの。
転職後のミスマッチを減らし、内定率をアップさせるためにも欠かせない情報となるため、求人票に掲載されている情報はくまなくチェックすることが大切です。

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よい職場を探すための5つのチェックポイント

犬のイラスト
転職活動の大前提としてまず大切なのは、多くの求人からいかに自分にあった園・事業所を選択し、効率的に転職活動を進めるか、という点です。

手当たり次第に求人に応募をしても、なかなか内定を獲得できなかったり、いざ入職してみて「合わない……」と悩む結果になったりすることもあるでしょう。

ここからはあなたにとって「よい求人」を探すためのポイントを5つご紹介していきます。

【ポイント①】転職の目的を明確にしよう!

あなたは今回の転職でどんな想いを叶えたいですか?もしもこの質問に「うーん……」と頭を悩ませてしまうのであれば、まずは転職で実現したいことを明確にしましょう。

「具体的にどうしたらいいかわからない」という場合には、以下のような取り組みを行っていくとよいでしょう。

  • 現職における不満を書き出す
  • どんな環境・要素があれば不満が解消できるかを検討する
  • 改善すべき点を優先度の高い順に並べ替える
  • 今回の転職で絶対に実現したいことを3項目ほどに絞り込む
らこたん
らこたん
「あれもこれも……」ではなくて、優先事項を決めて転職で実現したいことを具体的にするのがポイントよ!

【ポイント②】最低条件を決めてブレのない転職活動を

転職で実現したいことが明確になったら、応募の最低条件を決めましょう。理想的な条件を目指すのはよいですが、理想が高すぎてなかなか応募先が見つからないようではいわゆる「転職迷子」になってしまう恐れもあります。

たとえば

  • 給与は年収ベースで〇〇万円以上
  • 転居をともなう転勤がない職場
  • 完全週休2日制は必須

など、譲れない最低条件を明確にしておきましょう。保育方針などはっきりと最低条件を定められない要件の場合には、「どんな保育がしたいのか」を紙に書き出し、優先したいポイントにラインマーカーなどを引くとわかりやすくなります。

【ポイント③】メリットで安易に応募先を決めない

多くの求人を見ていると「この園は給与がイマイチだけど、15分で通勤できるから……」「転居はイヤだったけど、借り上げ社宅や家賃補助があるならそれもいいかも」などと目移りしてしまいがち。
しかし、給与や通勤時間、家賃補助などの手当といったメリットのみにつられて就職先を決めるのはおすすめできません。きちんとそのほかの求人情報もチェックしたうえで、自分自身の転職の軸に沿った園選びをしましょう。

【ポイント④】常に求人を出している園には要注意!

大規模な経営母体や新園の場合には、継続的に求人を掲載している場合もありますが、ひとつの園で常に求人を出しているような場合には注意が必要です。
必ずしも当てはまるとは限りませんが、いつも求人を出している園の場合、離職率が高く保育士さんが定着しないケースもあり、背景に「人間関係が良好ではない」「業務量に対して給与が低い」「残業や持ち帰り業務が多い」といった課題がある可能性もあります。
「あれ、この求人、何度も掲載されているな……」と思ったら、注意するようにしましょう。

【ポイント⑤】求人だけではわからない情報を得るために

求人は転職先の保育園について、多くの情報を与えてくれるものではありますが、いっぽうでそれだけでは見えてこないこともあります。

「いいな」と思う園があれば、ぜひ園のホームページもチェックしてみましょう。保育に対する考え方や日々の保育の様子を知る機会になるはずです。

また、近年は職場となる園の口コミが掲載されたインターネットサイトもあります。事業者側が発信する情報だけでなく、実際に働く保育士さんの声を聞くことができるため、あわせて参考にするとよいでしょう。

ぺんたくん
ぺんたくん
ただし、口コミサイトは個人の主観が入るため、一方的な職場への不満など信ぴょう性にかける情報も掲載されている可能性があるよ!あくまで参考程度に、ネガティブな情報に流されすぎないよう注意しようね!

園見学を活用しよう!

求人に掲載しきれない園の雰囲気や保育士さんの様子などをチェックするには、施設見学を活用するとよいでしょう。

実際に職場となる園の様子を見ることで、働く自分の姿を具体的にイメージすることができるはずです。

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あなたにとって「ベストな求人」を探して

喜ぶ女性のイラスト

求人情報・求人広告とは、求職者に対して園の魅力を最大限に伝えるためのツールです。言い換えれば、それは働く保育士さんへの「ラブレター」。希望とは異なる条件の求人であっても、魅力的に感じることは多いでしょう。

しかし、多くの求人をチェックして「あれもいいな」「こっちもいいかも……」と思っているうちに、転職活動の軸がブレてしまうこともよくあります。

転職活動とは、すべての条件がよい就職先を探すことではなく、今あなたが抱えている問題を改善し、よりよく働ける職場を探すために行うものです。

冒頭でもお伝えしましたが、自分自身が「なぜ転職したいのか」「転職でどんなことを実現したいのか」ということを忘れずに、あなたにとって「ベストな求人」を探していきましょう。

編集者より

鳥のイラスト

転職活動はどうしても孤独な戦いとなりがちですが、そんなときに欠けてしまうなのが「客観的な視点」です。

求人探しで迷ってしまったときには、家族や友人といった身近な人に話を聞いてもらったり、ハローワークの相談員や人材紹介会社のキャリアアドバイザーに相談したりして、第三者の視点からアドバイスをもらうことで、自分の転職の軸に立ち戻って求人を探すことができる場合もあります。

今回の転職が、あなたにとって納得のいくものになりますように。そして今よりも笑顔で保育ができる未来が来ますように……。応援しています!

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ぺんたくん
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