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【2023年最新】保育士の借り上げ社宅制度を徹底解説!今後なくなるのか!?

「保育士の借り上げ社宅制度について詳しく知りたい」

「今後なくなる制度って聞いたけど本当??」

家賃の負担を軽減してくれる借り上げ社宅制度。特に東京や大阪などの首都圏で制度が充実しており、条件をクリアしていれば最大8万2,000円の補助金を出してくれる自治体もあります。

地方から首都圏の保育園に就職または転職するなら、うまく活用しない手はないでしょう。

そこで本記事では保育士の借り上げ社宅制度について徹底的に解説していきます。制度を利用するうえでの条件や注意点なども紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

(借り上げ社宅制度実施の保育園をご紹介します)

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保育士の借り上げ社宅制度とは?今後なくなる可能性があるのか

そもそも保育士の借り上げ社宅制度は、国が定めた「保育士宿舎借り上げ支援事業」の一環でスタートしたもの。保育園が保育士の宿舎を借り上げた場合、費用の全部または一部を国が支援する取り組みです。参考:首相官邸ホームページ

主な目的は保育士が働きやすい環境の整備で、保育士人材の確保・定着、離職防止のための制度と言えるでしょう。

令和5年度における借り上げ社宅制度の詳細を以下にまとめました。

【対象者】採用された日から起算して8年以内の常勤の保育士※ 直近2か年の1月の職業安定所別の保育士の有効求人倍率が連続して2未満の場合は、採用日から5年以内ただし、直近2か年の4月の待機児童数がいずれも50人以上の場合は、当年度に限り8年以内※ 前年度に事業の対象だった者で引き続き当年度も事業の対象となる場合は、前年度の年数を適用
【補助金の上限】市区町村別に1人当たりの月額(上限)の金額を設定(上限:月額8万2,000円)
【条件】※条件の詳細は園により異なるので要確認
保育士資格がある常勤で働いている

参考:厚生労働省令和5年度「保育関係予算概算要求の概要

上記と各事業所(保育園)が定めている条件を満たせば、最大月額8万2,000円の補助を受けられます。一部自己負担が必要な保育園もありますが、それでも金銭面の負担は大きく軽減されるでしょう。

なお、この制度は以前から廃止されるという話も出ています。これは予算の問題や待機児童の減少といったさまざまな視点で検討されているとのこと。

結論としては、すぐに廃止されることはないでしょう。しかし支援の手厚さが年々薄くなっており、今後も支援が縮小される可能性があります。

現に、平成29年(2017年)と令和5年の6年の間で以下のように制度の内容が変更しています↓

平成29年(2017年)※令和5年
対象者採用された日から起算して10年以内の常勤の保育士採用された日から起算して8年以内の常勤の保育士(8年→7年以内の見直し案あり)
補助金1人当たり 月額82,000円(上限)市区町村別に1人当たりの月額(上限)の金額を設定(上限:月額82,000円)

※参考:厚生労働省平成29年度予算保育対策関係予算の概要 

現在は制度を利用できる年数が減ったほか、一律だった上限額が市区町村別(月額8万2,000円以下でも可)で設定できるようになりました。

制度の見直し案は今もなお出されているので、最新情報をこまめにチェックしていく必要があるでしょう。

保育士の借り上げ社宅制度と住宅手当との違い

続いて、保育士の借り上げ社宅制度と住宅手当の違いを解説していきます。

どちらも家賃の負担を軽減するためのものですが、支援元や支援方法に違いが生じます↓

借り上げ社宅制度住宅手当
支援元国や自治体園(福利厚生の一貫)
支援方法自己負担分を給与から天引き手当として給与に上乗せ
借りられる物件制限が多い自由
補助金上限8万2,000円月額1〜2万円程度(相場)

住宅手当は「福利厚生」であり、保育園独自の手当です。借りる物件に制限がないので、自分好みの部屋に住めるのが大きなメリットと言えるでしょう。

補助金額では、借り上げ社宅制度のほうが充実してるのがわかります。そのため、家賃の負担を抑えたいなら借り上げ社宅制度を活用すべきでしょう。

しかし全ての園で借り上げ社宅制度を導入しているとは限りません。制度を利用したいなら、事前に保育園に導入状況を確認しましょう。

保育士が借り上げ社宅制度を利用するメリット

次に、保育士が借り上げ社宅制度を利用する3つのメリットを解説します。

  1. 初期費用や更新料がかからない可能性がある
  2. 納税の負担が抑えられる
  3. お金に余裕が生まれプライベートや貯金を楽しめる

1.初期費用や更新料がかからない可能性がある

まず、借り上げ社宅制度を利用すれば、初期費用や更新料を保育園側が負担してくれるケースは珍しくありません。

一人暮らしの初期費用の相場は家賃の4.5~5カ月分と言われています。つまり6万円の家賃ならば、27万〜30万円ほどかかるでしょう。参考:SUUMO

〈かかる初期費用〉
敷金礼金仲介手数料火災保険鍵交換費用

更新日は2年に設定している大家が多く、更新料は家賃の1〜2ヶ月分が一般的です。そのため6万円の家賃ならば、6〜12万円支払わなくてはいけません。参考:SUUMO

初期費用と更新料を掛け合わせると、かなり負担がかかるのがわかります。これらを保育園側に負担してもらえれば、住まいに関連する費用を大きく削減できるでしょう。

ただし園によって条件は異なり、初期費用や更新料はすべて自己負担したり、年度によって方針が代わり自己負担額が増えたりするケースも…。確実に負担を減らしたいなら、直接保育園に確認してみるとよいでしょう。

もし、保育園に連絡するのに抵抗があるなら、弊社「しんぷる保育」にご相談ください!借り上げ社宅制度を導入かつ初期費用や更新料がかからない保育園をご紹介できます!

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2.納税の負担が抑えられる

また、借り上げ社宅制度には納税の負担を抑えられるメリットがあります。

ここで言う納税の対象は「所得税」です。

所得税とは…個人の所得に対してかかる税金のこと。

わかりやすくするために、住宅手当と比較してみます↓

借り上げ社宅制度条件住宅手当
給与から天引きされて増えない所得手当として加算されて増える
かからない所得税かかる

住宅手当は給与に振り込まれるので、給与が増えて所得税に影響が出ます。一方で借り上げ社宅制度は、給与から天引きされる形なので、所得税の負担が増えません。

納税額を抑えつつ、補助の恩恵をしっかりと受けられるのはありがたい制度と言えるでしょう。

3.お金に余裕が生まれプライベートや貯金を楽しめる

そして、借り上げ社宅制度で家賃を負担してもらえればその分お金に余裕が生まれます。

厚生労働省による「保育士の現状と主な取組」の調査によると「保育士の給与平均は全職種と比べて低い」という結果が出ました↓

  • 全職種…41万7,000円
  • 保育士…30万3,000円

これは全年代を含めたデータかつ税金や保険料などを引く前の数値なので、若手の保育士だと手取り20万円を満たない場合が多いでしょう。

そのような事情から、家賃の高い首都圏で働く保育士から「家賃を払ったら手取りが底を尽きる…」といった話があがるのも珍しくありません。

最大8万2,000円の補助金が出る借り上げ社宅制度を利用すれば、家賃支払いの負担が軽減され、プライベートや貯金にお金を回せるでしょう。

保育士が借り上げ社宅制度を利用するデメリットと注意点

続いて、保育士が借り上げ社宅制度を利用するデメリットと注意点を紹介していきます。

  1. 住むエリアや物件が限られているケースが多い
  2. 契約期間が過ぎれば自己負担となる
  3. 同じ自治体内での転職だと制度が適用されない場合がある
  4. 自治体によって補助金額が異なる
  5. 制度自体が途中で廃止になる可能性がある

1.住むエリアや物件が限られているケースが多い

まず、制度を活用する条件として住むエリアや物件が指定されているケースが多いです。

指定されるよくある要件を以下にまとめました。

〈エリアの指定〉

  • 園から◯駅以内
  • 園から徒歩圏内
  • 園のある区内

〈物件の指定〉

  • 社宅
  • 向こうが提示する物件の中から選ぶ

住むエリアや物件にこだわりたい人にとっては、マイナスポイントと言えるでしょう。

2.契約期間が過ぎれば退去もしくは自己負担となる

また借り上げ社宅制度には契約期間があるため、その期間が過ぎれば退去もしくは自己負担となります。

現在(令和5年)定められている契約期間とその対象者は、採用された日から起算して8年以内の常勤の保育士。有効求人倍率や待機児童数によってはさらに短くなるほか、契約年数が今後8年から7年以内になる見直し案も出されています。

退去もしくは全額自己負担になるのは大きなリスクです。自分がそのリスクをかぶらないためにも、契約期間と契約が切れた場合の条件をあらかじめ保育園に確認しておきましょう。

3.同じ自治体内での転職だと制度が適用されない場合がある

さらに、借り上げ社宅制度は同じ自治体内での転職だと制度が適用されない場合があります。

このルールは国・自治体よりは、保育園側が独自で条件に設定しているケースが多いようです。同じ自治体での転職を検討し、尚且つ制度を活用したいなら、保育園に問い合わせて確認しましょう。

4.補助金額は自治体によって異なる

また、補助金額は自治体によって異なります。

例えば、東京都近隣エリアの補助金額の違いはこちら↓

東京都墨田区上限82,000円
埼玉県さいたま市上限72,000円
千葉県船橋市上限69,000円
神奈川県藤沢市上限57,700円

上記は一部の情報ですが、全体的に首都圏のほうが補助金を高く設定している傾向にあります。

この違いを知らずに転職し、他の自治体の補助金が高いことを後から知ると「向こうの自治体の保育園に転職すればよかった」と後悔するかもしれません。そうならないためにも各自治体の補助金額をしっかりリサーチしておきましょう。

5.制度自体が途中で廃止になる可能性がある

なお、繰り返しになりますが、この借り上げ社宅制度は永久に続くとは保証されていません。国の方針によって途中で廃止になる可能性もあります。

なくなるとしたら国は段階的措置として、少しずつ補助を縮小していくでしょう。制度を利用していれば大事な情報となるので、最新情報をチェックする意識をもちましょう。

保育士が借り上げ社宅制度を利用するのが難しい条件

最後に、保育士が借り上げ社宅制度を利用するのが難しい条件を紹介していきます。

  1. パートナー・配偶者と同居する場合
  2. 友だちとルームシェアする場合
  3. パートや派遣の場合

1.パートナー・配偶者と同居する場合 

まず、パートナー・配偶者と同居する場合。

契約内容が「単身者のみ」となっていれば、パートナー・配偶者と同居は認められません。しかし条件つきで許可している自治体や保育園も多いです。

よくある条件は以下のとおり↓

  • お互いが家賃手当を受け取っていない
  • 本人(あなた)の収入が相手より上回っている など

単身者が条件の園で、どうしても同居が必要になれば、引っ越しや全額自己負担を余儀なくされるケースも少なくありません。

詳しい条件は、各自治体・保育園に確認してみましょう。

2.友だちとルームシェアする場合

次は、友だちとルームシェアする場合。パートナー・配偶者と同居よりも条件が厳しく、許可が降りないケースも多いです。

ただし以下の条件で、友だちとの同居が認められる場合もあります。

  • 補助金の減額
  • お互いが家賃手当を受け取っていない

借りる部屋の敷地面積に応じて、補助金額を計算する自治体や保育園もあるので、詳しくは各所に問い合わせて確認しましょう。

3.パートや派遣の場合

最後は、パートや派遣の場合。借り上げ社宅制度の対象者は「常勤の保育士」です。

保育業界における常勤保育士の定義とは…
1日6時間以上かつ月 20 日以上勤務している保育士

参考:こども家庭庁成育局

つまり、上記の条件を満たせばパートや派遣も借り上げ社宅制度を利用できる可能性が高いです。

ただしこの常勤の定義を「正社員のみ」としている自治体や保育園もあるので、事前に確認しておきましょう。

自分で園に確認を取るのが苦手…という人はぜひ「しんぷる保育」にご相談ください。弊社が直接園に確認し条件を確認いたします。

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保育士の借り上げ社宅制度は家賃相場の高い首都圏で重宝される制度

なお、借り上げ社宅制度は家賃相場の高い首都圏で重宝される制度と言えるでしょう。

例えば東京都の場合、ほとんどの自治体が上限額の8万2,000円を設定しています。一部を自己負担しなければならない自治体や保育園もありますが、上限範囲内の家賃に収められれば都内の物件に1万〜2万円ほどで住めるでしょう。

以下は、東京都の家賃相場と各自治体の補助金額をまとめた表です。

上限額(※1)家賃相場(※2)
千代田区最大13万円10万7,000円
中央区8万2,000円10万3,000万円
港区9万8,000(区内の場合)10万3,000円
新宿区8万2,000円8万0,000円
文京区 8万2,000円9万2,000円
台東区8万2,000円9万3,000円
墨田区8万2,000円7万5,000円
江東区8万2,000円8万2,000円
江戸川区8万2,000円7万1,000円
目黒区92,000円(区内の場合)9万9,000円
大田区8万2,000円7万8,000円
世田谷区8万2,000円8万9,000円
渋谷区最大10万円11万1,000円
中野区7万1,750円8万
杉並区8万2,000円8万3,000円
豊島区8万2,000円8万4,000円
北区8万2,000円8万3,000円
荒川区8万2,000円7万8,000円
板橋区8万2,000円7万4,000円
練馬区8万2,000円7万6,000円
足立区8万2,000円6万6,000円
品川区8万2,000円8万8,000円
葛飾区8万2,000円6万7,000円

※1:各自治体の公式サイト・区役所問い合わせ・業補助金交付要綱などをもとに調査

※2:SUUMO調べ(条件:アパート・徒歩1分〜5分・新築〜5年)

各自治体の補助金と家賃相場を並べてみれば、保育士は家賃の負担を大きく軽減できるのが想像できます。首都圏への転職を検討されている方は、借り上げ社宅制度をぜひ積極的に利用してみてください。

まとめ:保育士の借り上げ社宅制度をうまく活用していこう!

以上、保育士の借り上げ社宅制度は家賃の負担を抑え、保育士の生活を楽にしてくれるありがたい制度です。賃貸の物件に住むなら、活用しない手はないでしょう!

しかし借り上げ社宅制度は、それぞれの自治体・保育園によって導入状況と契約条件が異なります。そのため、制度を利用するなら事前に各機関に問い合わせて確認しましょう。

なお「気になる自治体・保育園の制度状況が知りたい」という方はぜひ一度「しんぷる

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