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【保育園】外遊びが与える効果やねらいについて注意すべきポイントを解説

「子どもがけがをしないように家で遊ばせたい」と思う人は多くいますが、子どもにとって外遊びはとても重要です。太陽の光を浴びて元気に駆け回り、心や身体の成長以上にコミュニケーション能力・基礎体力・運動能力の向上などが期待できます。とはいえ、

・外遊びは必要なのだろうか。

・外遊びには効果があるのだろうか。

・外に出たら危険が多いから行かせたくない。

という方も多いと思います。そこで本記事では、さまざまな悩みを持つ保護者の方に向けて、元保育士の視点から解決していきます。具体的には、

・年齢別の保育園の外遊びのねらい

・保育園の外遊びで注意すべきポイント

・外遊びに必要なこと

の順番に解説します。未経験の人に向けて分かりやすく説明しますのでぜひご覧ください。

保育園の外遊びの種類

子どもにとって大切な外遊びの中でも道具の有無などさまざまあります。外遊びの中でも、道具を使わない子どもに人気な遊びを3つ紹介します。遊びのルールや注意すべきポイントにも触れているので、子どもと外遊びする際の参考にしてください。

だるまさんがころんだ【対象年齢:2歳以上】

小さいときに誰もが経験した遊びです。「だるまさんがころんだ」の特徴は、多くの子どもたちで一緒に遊べることです。最近では、「だるまさんがころんだ」以外にも「だるまさんがあくびした」と言われることもあります。大人数で遊ぶイメージですが、少人数でも楽しめる遊びです。

参考:だるまさんがころんだの遊び方

しっぽとりゲーム【対象年齢:2・3歳以上】

ズボンにしっぽとなるタオルを挟み、鬼に取られないように逃げるゲームです。しっぽはヒモやハチマキなど、ズボンに挟めるものであれば何を使用しても構いません。しっぽを求めて必死に追いかけたり、しっぽを取られないように逃げたりと、スリル満載の遊びです。

対象年齢は2・3歳以上としましたが、子どもたちの様子を見て、まずは「鬼ごっこ」からできるようにし、ステップアップバージョンとして段階を踏んで子どもたちに合ったルールで楽しむことが自信にも繋がります。

参考:しっぽとりゲームの遊び方

じゃんけんグリコ【対象年齢:4・5歳以上】

ジャンケン遊びで有名なのはグリコです。グーを出したら「グリコ」、チョキを出したら「チョコレート」、パーを出したら「パイナップル」というように、文字の数だけ階段を上がり、先に上まで到達した方が勝ちとなります。

じゃんけんグリコは、相手に聞こえるように声を出して階段を上るのがルールです。子どもたちはルールを守って遊ぶことを学べます。コミュニケーションを取りながら進めていくゲームなので、子どもたち同士で仲を深められます。

参考:じゃんけんグリコの遊び方

保育園の外遊びのねらい・効果

まず、外遊びにはどんな意味があるのでしょうか。厚生労働省の保育所保育指針には、

・周囲の様々な環境に好奇心や探究心を持って関わり、それらを生活に取り入れる力を養う

・季節により自然や人間の生活に変化のあることに気づく

とあります。体力づくり・感覚・コミュニケーションを養う・良い人格の形成などとさまざまな効果を証明しています。いろいろなパターンによって、どのような効果や成長が見られるのか詳しく解説します。

季節の変化や自然を楽しむ

自然との触れ合いを通じて自然に対する不思議・興味・変化を感じられるため、さまざまなことを学ぶ遊びです。例えば、「桜の季節になると年少さんから年中さんになり、年下の新しいお友達が保育園に入ってくる」と、自然と掛け合わせた身近な物から成長を感じます。

また、植物に触れることで、生命の大切さを学べます。物を大切にする気持ちが芽生えます。季節の変化は子どもの心にとっても成長の一つです。効果としては、落ち葉を見て動物に例えてみたりと想像力や発想力が豊かになります。

他にもおたまじゃくしからカエルになるにはどのように変化するのかなど、多くの子どもたちが疑問を持ち図鑑で調べているのをよく見かけますが、疑問を解決しようとする気持ちが芽生えたことです。

地域の人と触れ合う機会を増やす

現代の子どもたちは、家に帰るとゲームがあり昔ほど外で遊ぶことは減ってしまいました。ですが、地域の人と触れ合うことで、保育園ではできない経験ができます。保育園を出て新たな経験ができるのが、地域交流です。警察官・消防士・動物園の飼育員などを初めて知る機会になります。

お仕事に子どもは興味をもちさまざまな仕事を知ることで、自分は将来何になるのか夢を持ち、その職業に興味関心を持つきっかけづくりにもなります。また、はじめて会う人に「元気だね」「すごいよ」と褒められると自己肯定感も高まり何事にもやる気を見せてくれます。

集団行動でコミュニケーション能力を身に付ける

多くの大人やお友達と接することで、発見や驚きなどさまざまな感情が芽生え学びに繋がります。お友達との話の中で楽しさ・我慢する力・相手の気持ちを考えて言う言葉など保育園の集団行動だからこそ、家庭では味わえないことを体験できます。

遊びの中でチームを組んだり、協力し合ったりすることでコミュニケーションは身に付いていき、子どもたちの心の育成として大きなメリットがあります。

交通ルールを学ぶ

子どもの交通事故の大半は子どものひとり歩きです。保育園の行き道・帰り道などでひとり歩きをする事で起こっています。危険予知能力が低い子どもたちはどの行動が危ないのか、何かあればどうやって危険を回避できるかなどはまだ判断ができません。

よくある交通事故でも、目の前にあるボールに集中してしまい確認せずに道路に出てしまうことがあります。これは子どもの「捕まえたい」という事を頭で考えるよりも先に行動してしまうからです。交通ルールをよく理解し身につけることで学んでいきます。

【年齢別】保育園の外遊びのねらい

年齢によって外遊びの過ごし方や保育士が子どもにかける言葉も変わります。ここでは、年齢に合ったねらいや注意点について詳しく解説します。

0~1歳児

子どもの発達段階の中で最も発達が早く、好奇心が高く視覚・嗅覚・聴覚も養われ脳に刺激を送ります。また、身の回りにある葉っぱや石などを自ら触りに行き視覚や指先の感覚も鍛えられ春夏秋冬季節によって虫・生き物・植物などと新しい発見が毎日あり、1歳になるとお友達の輪の中に自発的に関わり自分の意見の共有をするようになります。

歩き方もフラフラする事なく自分でバランスを取りながら、早歩きなど挑戦したり走ることの楽しさを感じられるようになり、お友達と追いかけっこをし楽しみながら体力をつけていきます。

2~3歳児

「かくれんぼ」「しっぽとり」などで走ったり跳んだり体を動かす基本的な運動機能が発達し、自分の意志で隠れる場所を決めたり友達と一緒に隠れたり追いかけられることでスリルを楽しむことができる年齢です。

3歳になってくると順番やルールを守ることを覚え、「ケンケンパ」「だるまさんがころんだ」などの遊びの中で片足飛びと両足着地の繰り返しでバランスが必要になってくるため運動機能が鍛えられていき、「だるまさんがころんだ」などの遊びでも瞬発性と集中力が養われます。

また、ルールが分かってくることで「だるまさんが座った」などのオリジナリティを入れることで遊びの幅も広がり子ども同志のコミュニケーションも深まります。

4~5歳児

縄跳びでは、前飛びしかできなかった状態から、駆け足とびに挑戦できるようになります。また、大縄でお友だちみんなで取り組むことも可能です。ずっと同じだったルールから新しいルールが増え、子どもたち自身が考えたルールで遊ぶことで遊びの幅も増えていきます。

5歳になってくると体力面・精神面が大きく成長し、上半身の筋肉もついてくるので身体を使った「ドッジボール」「リレー」などみんなで協力するスポーツはとてもやる気になり盛り上がれる運動遊びです。自分たちで考えることができる年齢なので、順番待ちも相手の動きを見ながらできます。

保育園の外遊びで注意すべきポイント

ルールや決まりを説明

ルールは大人が子どもに「ダメなものはダメ」と押し付けるものではありません。子ども自らルールの大切さに気づき、実行することが一番望ましいです。「ドッチボールに負けてしまったけど、ルールを守って遊んだから楽しかった」と、負けたことは悪いことではないというメッセージを伝わりやすい年齢に合った方法で伝えることが大切です。

例えば、紙芝居などを用いてルールについて考える機会を与えることも、子どもの成長に繋がります。

場所の安全確保

子どもの安全を確保することも大切ですが、転ぶ程度の怪我の痛みから学ぶこともあるので気にすることはありません。しかし、交通事故による取り返しのつかない大怪我は防がないといけないため、子どもをよく観察し、遊びに夢中になって危険にさらされていないかを注意して見守りましょう。

子どもたちが外遊びを通して最大限に成長を引き出すことに気を配ることが大切です。

不審者がでる可能性を考えて動きを共有・リサーチしておく

外遊びで公園へ散歩に出かけることはよくありますが、絶対に安全だとは思い込まないでください。実際、散歩中に不審な人物が後ろからずっとついてくる事例もあります。不審者に遭遇すると子どもが恐怖を感じるだけでなく、事件に巻き込まれる可能性も高いです。

防犯対策として防犯ブザーを必ず持って行き、人通りの少ない道は通らないように気をつけましょう。

園児の事故やケガに細心の注意を払う

安全対策として、散歩中に道路へ飛び出す前に気をつけて常に注意し、交通事故などの大きな怪我にならないように子どもの様子をよく観察し見守ることが大切です。また、遊具の使い方として高い場所に登らないようにするなど、遊具の安全な使い方を説明してから使用するなど安全に生活するためのルールを決めることも必要です。

水分補給や熱中症対策を徹底

子どもは遊びに夢中になると水分を取ることを忘れてしまいます。先生が事前に休憩場所をつくり、定期的に声かけをして子どもたちが体調不良にならないように一人ひとりの様子を観察することも重要です。特に、日差しが強い時期は熱中症に気をつけながらこまめな水分補給と休憩を取り入れましょう。

ルールや決まりを説明

子どもたちが遊ぶ前に、先生が遊びのルールを説明することはとても大切なことです。ルールをはじめに決めておかないと、子どもたちが混乱してしまい喧嘩や怪我の原因にもなりえます。子ども一人ひとりが遊びのルールについてを理解し、全員が気持ちよく遊ぶことで雰囲気もよくなります。

外遊びに必要なこと

最近ではゲームやタブレットなどを使った遊びが多くなり、外遊びの時間が減少してきています。集団遊びで得られる協調性や社会性などが少なくなり、発達の遅れが問題になっています。また外遊びの時間が少なくなると自然と触れ合う機会が減り、身体を動かすことが少なくなり、睡眠不足にも繋がりイライラが起こってしまうので気をつけましょう。

保護者との連絡帳で日々の体調連絡

連絡帳の役割は、保育園で子どもがどのように過ごしたのかを保護者に伝え、保護者も家庭の子どもの様子を保育士に知らせ合うノートのことです。保護者が子どもと一緒に生活を過ごす中で感じたこと・思ったこと・悩んでいること・日々の体調の変化などを保育士と共有し改善できるように連絡帳が使用されています。

散歩のときに必ず持って行く持ち物

保育士は、外の散歩でいろいろと用意して持って行くものがあります。急なアクシデントに保育園専用または個人の携帯電話は必ず必要であり、不審者からの防犯のため防犯ブザーも常に持ち歩くことをおすすめします。

そして、散歩の途中で子どもが転んでしまった場合の救急セットは必須です。他には子ども一人ひとりの水筒を持っていき、定期的に水分補給を取るようにしましょう。

まとめ

今回は「外遊びが与える効果やねらいについて注意すべきポイント」について解説していきました。まとめると外遊びには

・体力づくり・感覚・良い人格の形成などとさまざまな効果

・コミュニケーション能力・基礎体力・運動能力の向上などのさまざまな効果

・地域の人と触れ合う機会を増やし自己肯定感を高める効果


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