転職ノウハウ

シングルマザーは保育士になれる?仕事と子育ての両立を紹介

シングルマザーとして新たな生活をはじめた女性には、どんな仕事をしていくべきかという大きな悩みがあります。子どもの養育費や日々の生活費を考慮すると、男性並の収入が必要になるためです。

そこで今回は、シングルマザーにとって保育士はどんなメリットがあるのか、子育てとの両立は可能なのかについて解説していきます。就職先を模索している女性は、最後まで読み進めてみてください。

シングルマザーが保育士をするメリット

シングルマザーが保育士をすると、以下のようなメリットを得られます。

  • 働き方を選びやすい
  • 保護者の気持ちが分かる
  • やりがいを感じられる
  • 未経験でも働きやすい
  • 働きながらでも資格取得しやすい
  • 無料で賃貸に住める可能性がある

シングルマザーが保育士をすることで、上記のようなメリットを享受可能です。それぞれのメリットを詳しく解説するので、就職活動の参考にしてみてください。

働き方を選びやすい

2019年の働き方改革の影響で、保育士の働き方も大きく変わりました。とくに、以下のように勤務時間を選びやすいのが保育士のメリットです。

  • フルタイム
  • 短時間勤務
  • 早番
  • 遅番

子どもを預ける時間や条件は、シングルマザーによって異なります。保育士は、自分のライフスタイルに合った働き方を選べるので子育てしやすい職業です。

保護者の気持ちが分かる

保育園に子どもを預けている保護者の多くは、日中は仕事をしています。自分と同じように働きながら子育てをしているので、保護者の気持ちや悩みをより深く理解できるのがメリットです。

日中の子どもの様子が分からないと不安を感じている保護者には、子どもの日中の様子をこまめに伝えることで信頼を獲得できるでしょう。シングルマザーは、自分自身も保護者です。その経験は、保育士として十分に発揮できるでしょう。

やりがいを感じられる

保育士は、やりがいを感じられる場面が多々あります。参考までに、どのような時にやりがいを感じているのか紹介します。

  • 子ども達の笑顔や成長を間近で見られたとき
  • 社会貢献している喜びを感じられたとき
  • 育児についての悩みや相談を受けたとき
  • イベントが終わった時の達成感を感じたとき
  • 保護者から感謝されたとき

子どもの笑顔や成長を間近で感じられるのは、保育士の特権です。子どもの成長に少しでも関われたという事実は、大きなやりがいになるでしょう。同様に、保護者からも感謝される場面が多いので、保育士はやりがいを感じやすい職業です。

未経験でも働きやすい

近年、未経験の保育士の需要は高まっています。その背景には、都心部を中心に待機児童数が増えている問題があります。既存の保育園は常に定員いっぱいになり、勤務する保育士が足りていないのが現状です。

また、未経験でも子育てや今までの社会経験を評価してもらえるメリットがあります。未経験の保育士をサポートするために、保育実習やセミナーをおこなって働きやすい環境づくりをしてくれる自治体もあります。

参考記事:厚生労働省令和4年4月の待機児童数調査のポイント

働きながらでも資格取得しやすい

保育士資格は、社会人でも比較的取得しやすい資格です。取得する際に年齢の上限がなく、何歳からでも保育士を目指せる点もメリットです。受験資格は学歴によって異なりますが、高卒の場合は児童施設での実務経験が2年以上、中卒の場合では5年以上の実務経験が必要です。それぞれ所定の時間を満たすことで、保育士資格の受験資格を得られます。

引用:受験資格一般社団法人全国保育士養成協議会

無料で賃貸に住める可能性がある

保育士は無料で住居を借りられたり、安い費用で借りたりできます。その理由は、国の取り組みである「保育士宿舎借り上げ支援事業」の対象になるためです。敷金や礼金なども補助金の対象内になるので、転居費用も負担になりません。また、保育園や自治体が所有する寮があれば、安く賃貸契約が結べます。

引用:厚生労働省令和5年度保育関係予算案の概要​​​​

シングルマザー保育士の働き方

保育士は、自分のライフスタイルや事情に合った働き方が選べます。働く保育施設によっても働き方や労働条件が異なるため、事前に調べておく必要があります。雇用形態によって働き方や業務の負担が異なるので、働きたい雇用形態が自分に合っているのか確認するといいでしょう。

働きやすい労働条件

シングルマザーが働きやすい労働条件は、土日祝日が休みで残業が少ないことです。夜間や週末は子どもを預ける場所が少ないので、自分で子どもを見る必要があるためです。決まった曜日や時間に子どもと一緒にいることで、子どもも生活リズムを把握しやすくなります。

さらに、行事が少ない保育園を選ぶことも大切です。土日に行事が入ってしまうと、出勤しなくてはいけないためです。子どもと一緒に過ごす時間をつくるためには、行事を平日におこなっている保育園か、そもそも行事が少ない保育園を選んでみてください。

雇用形態

保育士は、以下のような雇用形態を選択可能です。

  • 正社員
  • 契約社員
  • パート
  • アルバイト
  • 派遣

安定した収入を得たい保育士は正社員として、子どもが小さいうちは子育てとの両立を考えてパートとして働くなど、任意で働き方を選べます。それぞれの働き方によってメリットやデメリットが異なるので、下記のURLを参考にしてみてください。

参考記事:保育士の雇用形態とは?正社員・派遣・パートなどの働き方を徹底解説!

保育施設選び

シングルマザーが保育園を選ぶ際は、小規模保育施設や企業内保育施設など、比較的小さい施設を選ぶことをおすすめします。小規模の保育施設は、保育士の負担が少なく、仕事と子育ての両立がしやすいためです。

小規模保育施設は0歳から2歳児が対象で、利用定員も19名以下の少人数保育施設です。のんびりとした保育が特徴で、大規模施設の保育よりも負担が少ないというメリットがあります。

比較的行事も少ないため、子どもとの時間を大切にしたいシングルマザーにおすすめの就職先です。また、企業内保育施設は土日祝日が休みの施設が多いという特徴もあります。子育ての時間を大事にしたいと考えている保育士は、小規模の保育施設を検討してみてください。

 シングルマザー保育士の資格取得

シングルマザーが保育士資格を取得する場合、指定の講座を受講すると給付金がもらえます。受験資格は、最終学歴によってそれぞれ異なります。どんな最終学歴でも、受験資格があれば、保育士資格を最短6ヶ月で取得可能です。

保育士の資格取得を検討している方のために、保育士資格に関する情報を紹介していきます。

 保育士資格の取得サポート

保育士資格取得のサポートとして、母子家庭や父子家庭を対象とした給付金制度があります。この給付金制度は、経済的な自立の支援と能力開発を支援する取り組みの一環です。正式名称は、自立支援教育訓練給付金といい、20歳未満の子どもを扶養している母子家庭または父子家庭が対象です。指定の教育訓練講座を受講した場合に、給付金が支給されます。

引用:母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業の実施について

保育士資格の取得に必要な時間

保育士資格を取得するために通学を検討している場合、最短で2年間はかかります。しかし、通信講座を利用すれば最短6ヶ月で資格取得が可能です。保育士資格を取得するのに必要な時間は、およそ100時間から180時間といわれています。そのため、一日一時間勉強すれば半年後には十分に合格が目指せる資格です。

取得に必要な時間を考慮すると、仕事や育児に忙しいシングルマザーと保育士資格は相性が抜群といえます。通信講座は豊富にあるので、自分に合った教材を選んでみてください。

保育士資格の取得に必要な費用

保育士資格の取得にかかる費用は、保育士の専門学校の場合は最低でも200万円、短大や大学の場合はさらに費用がかかります。一方、通信講座であれば3万円から8万円程度で資格取得を目指せるので、経済的なハードルが低く挑戦しやすい資格です。

独学であれば費用は教材費のみで1万円程です。しかし、自分で参考書を選んだり学習計画を立てたりなど、負担が大きくなります。効率の悪い学習方法を採用しても、自分では気がつきにくい点も懸念材料です。

シングルマザー保育士への不安

いざ保育士として働こうと思っても、シングルマザーで本当に仕事と子育ての両立ができるのか心配になるかもしれません。とくに、以下の3点はシングルマザーにとって悩みの種になります。

  • 急な休みに対応できるか
  • 勤務時間が長くならないか
  • 十分な収入を得られるか

それぞれの問題を解説することで、保育士として就職する際の不安を払拭できるでしょう。保育士として就職を検討している方は、参考にしてみてください。

急な休みに対応できるか

保育士は、勤務する保育園によって休みの取得環境が異なります。その理由は、子どもの人数に対して保育士の人数が決められているためです。そのため、子どもの急な体調不良で休みを取得する際に休みづらいのは事実です。

急な休みにも対応したい場合は、パートなどのフリー保育士や保育補助が多くいる保育園で働くことをおすすめします。有給休暇消化率100%と書いてある求人を探して、急な休みにも有給休暇を適用できる環境で仕事ができると安心です。

勤務時間が長くならないか

保育士にも残業は存在します。残業を極力避けるためには、パートや派遣保育士の人数が多い保育園を探してみてください。保育士が多いと事務作業の分担や、業務の役割分担が少なくなるためです。

また、雇用形態でパートや派遣社員を選ぶことで、残業をせずに保育士として働くことが可能です。面接の際は行事についても質問しましょう。行事が多い保育園では、週末の出勤や残業で行事の準備をする可能性があります。

十分な収入を得られるか

保育士の平成28年度時点の平均年収は約326.8万円です。母子家庭の平均年収は、令和2年度の厚生労働省の資料によれば272万円、内236万円が就労収入で残りは各種手当や養育費と記載されています。

上記の金額をふまえて、シングルマザーが保育士として就職すれば、十分な収入を得られることがわかります。ただし、扶養する子どもの人数などによっても状況は変わる場合があるので、総合的に考えてみてください。

引用:保育士の平均賃金

引用:厚生労働省ひとり親世帯の令和2年の年間収入

シングルマザーとしての子育てと保育

一人で子育てをしながら保育士として働くことは、決して楽ではありません。日頃の家事や育児にくわえて仕事をするので、どこかで息抜きが必要です。愛情を持って子どもを育てていくためには、定期的に自分をいたわることも大切です。

そこで、シングルマザーの子育てについての考え方や周囲との関わり方についての情報を紹介します。負担がかかりすぎないように、サポートを有効活用して保育士としての仕事と子育ての両立を目指しましょう。

シングルマザーとしての子育ての挑戦

子どもに愛情をたっぷり注ぐことはとても重要で、親子のコミュニケーションは子どもの心の成長に欠かせません。これからワンオペ育児をしていくうえで、大切なことを紹介します。

  • 子どもと触れ合う時間をつくる
  • 両親やママ友などを頼る
  • 自治体の保育サービスを利用する(病児保育、ファミリーサポートなど)
  • ネットスーパーを利用する
  • 自分だけの時間を確保する

とくに、自治体の保育サービスを上手に活用することが大切です。自治体の保育サービスを積極的に活用することで時間に余裕ができます。その結果、子どもとゆっくり触れ合う時間が作れます。

地域によって異なりますが、急に残業になってしまった場合に子どもを迎えに行ってくれるお迎えサービスなどもあります。自治体のホームページを閲覧して、活用できるサービスがないか確認してみてください。

買い物は、ネットスーパーを利用することで、移動時間が短縮できます。浮いた時間で、子どもとの触れ合いが楽しめるでしょう。また、疲れが溜まると子どもに当たってしまうことがあるため、適度にリフレッシュする時間も大切です。使えるサービスはできるだけ活用して、可能な限り自己負担を少なくしましょう。

子どもとの関わり方

子どもと接する際に気をつけるべき点は、以下の5つです。

  • 子どもの話に共感する
  • 子どもの成長を褒める
  • 明るい言葉をかける
  • 行動前には声をかける
  • 子どものペースを大切にする

子どもに共感し、良いところを具体的に褒めることによって、子どもは自分のことを認めてくれたと感じて自己肯定感が高くなります。また、明るい言葉がけは、伝えたいことが子どもの心にしっかりと響いてくれるので有効です。

行動する前の声かけは、今から何を始めるのかを知らせる意味や、子どもが見通しを立てやすくするためのものです。子どもの行動や作業のペースは一人ひとり違うため、ゆったりとした気持ちで見守ることが大切です。

シングルマザーのための子育てサポート

ひとり親家庭の子育て支援の一環として、国は子育てサポートを実施中です。具体的には、母子自立支援員や家庭生活支援員が子育てのお手伝いをしてくれます。ヘルパーによる子育てや生活支援、学習ボランティアによる子どもへの支援もあり充実しています。

シングルマザーは一人でやらなければならないことが多すぎるため、サポートを積極的に活用して心身の負担を軽減しましょう。

​​引用:こどもまんなかこども家庭庁ひとり親家庭等日常生活支援事業について

まとめ

シングルマザーは、保育士に必要な経験を十分に積んでいるので、未経験でも就業できるチャンスがあります。保育士資格の取得には、通信講座があるので仕事や子育ての合間に学習可能です。保育士は、雇用形態や勤務時間を調整しやすいので、子育ての変化に対応しやすい職業です。

そうは言っても、自分のライフスタイルや子育て環境に合った求人を見つけるのは簡単ではありません。そこで、在宅で保育士の求人を見つけられる「しんぷる保育」をおすすめします。これから保育士として働きたいと考えている方、私たちと一緒に保育士としての未来を見つけてみましょう。

相談だけでも無料なので、まずはお気軽にお問い合わせください。