転職ノウハウ

保育士はなぜ激務なのか?忙しい理由を解説!

保育士の仕事は、将来なりたい職業の中で昔からランクインしている人気のある職業です。

子どもが好きな人であれば一度は憧れを抱く職業でしょう。子どもと歌を楽しく歌ったり、お遊戯をしたりなど、常にたくさんの子どもたちと一緒に過ごすことができる保育士は、毎日が充実したイメージが強いかもしれません。

そんなイメージがある保育士ですが、実際には精神面・体力面でもハードなお仕事で、ただ子どものお世話をするだけの単純な仕事内容ではありません。

現在は保育士不足が問題視されており、実際に経験しなければわからない、苦労や不満がたくさんあります。

具体的にはどんな保育内容が激務だと言われるのか、その忙しく大変な仕事を軽減させるにはどうすればいいのか。お話していきます。

保育士の仕事が激務だと言われる理由

保育士は毎日子供と遊んだり、お世話をしてあげるだけの簡単な仕事だと思われがちです。

ですが、決してそんなことはありません。

保育業務は肉体的にも精神的にも負荷がかかり、離職率が高い仕事なので簡単な仕事ではありません。

業務に追われる日々が続き、次第に体力的にも精神的にも辛さを感じていくようです。

そもそもなぜ保育士の仕事がそれほど激務といわれているのか、その理由について解説していきます。

労働時間が長すぎる

保育士の仕事が激務であると言われる理由で多いのが労働時間についてです。

子どもの保育活動を終えた後は、園内清掃や事務作業などを毎日2,3時間の残業をすることも珍しくはなく、行事等がある場合は労働時間が基本的に長くなり、残業になりやすい環境ができている園があります。

労働時間が長くなるほどに仕事がきついと感じるのは当然です。勤務時間内に仕事を終わらせようと無理をして、体調を崩してしまう人もいます。

一人で行う業務が多い

保育士は仕事量が多く、業務は多岐にわたります。

子どものお世話だけでなく、保護者対応や会議、環境整備などさまざまな業務を行います。

保育日誌や連絡帳、指導案、おたよりなどの書類作成の仕事も多く、保育活動と並行してたくさんの仕事をこなす必要があるので、その日の勤務によっては残業や持ち帰りの仕事が発生する日もあるでしょう。

経験を積んでも多忙な状況が改善されず責任のある仕事を任せられるので、不満を感じる保育士の方が多く、大きなプレッシャーに耐えれなくなり、退職を考えるようになる人がいます。

一人ひとりが抱える業務負担が大きい場合は、他の保育士の方と相談して業務内容を調整しましょう。

肉体労働が多い

保育活動中に子どもの相手をして走ったり、園内の清掃を行ったりと体力が必要な活動がたくさんあります。

保育士は製作活動や事務作業などが多いですが、保育士の仕事は体力が問われるので、身体を壊してしまわないように、自分の身体をメンテナンスする時間を作るなどして、持続的に保育士として働くために自分の体を気にしてみてください。

若いうちは何とか気力で乗り切れても、年齢を重ねるごとに体力が続かず、体調が悪くなる場合もあるかもしれません。

休憩時間が確保できる業界と異なり、保育士の仕事は変則的に対応する必要があるため、しっかりと休憩する時間が取れない職業といわれています。

休憩時間がなかなか取れない園もあるかもしれませんが、働きやすい環境を整えるためにも園長や上司と相談をして、問題点を改善していきましょう。

残業が多い

保育園では早朝保育から延長保育まで対応していて交替勤務の園が多くあるため、その日の予定によっては持ち帰りの業務や、残業が発生する場合もあります。

大きなイベントの前や年末などは残業が連日続けてあることが多く、保護者対応などの急な仕事が入って業務が予定通り進まなかったりすることがあります。 10年目にもなれば責任のある仕事を任され、年数が経てば経つほど仕事量が増えてしまうこともよくあることです。

給料が低い

保育士の業務は、子どもの命を預かる責任感のある仕事です。

保育活動以外にもいろいろな業務があり、その業務内容の量に対して、給与が見合わないと考える方も多いでしょう。

保育士の中には手取りで12万~15万と給与が低く、手残りは寂しいために、生活が成り立たず職種を離れてしまう方もいるようです。

国税庁が発表した給与調査での全職種の平均年収440万円と比較しても約50万円の差があり、収入に差があることがわかります。

都会や都心に近ければ近いほど平均給与が高くなる傾向があるため、就職先を決める際には勤務地のエリアを一つの参考にすると良いでしょう。

休みがとりにくい

多くの保育園で、シフト制が採用されており、隔週で2日お休みという形態の勤務になります。

1日だけ休んで6連勤で勤務ということもよくあります。毎日遅くまで勤務していて、家に帰るのが遅い保育士は、睡眠時間も充分に取れていないまま、翌日の保育をすします。

このことから、保育士の仕事は激務だと言われてもおかしくはないでしょう。

また、現在多くの保育園が日曜日と祝日が休園日となっていますが、「年次有給休暇」、つまり休んでも給与がもらえる休日が取りにくいのが現状です。

精神的な負担が大きい

保育士は、保護者から大切な子どもを預かるとても大きな責任をともなう仕事です。

常に子どもの安全や、健康状態を常に気にかけていく必要があります。

園児を散歩に連れて行く時、車や自転車、バイクや歩行者など、さまざまな危険から子どもたちを守っていかなければなりません。

青信号で横断歩道を渡っていても、常に子どもから目を離さないようにしなければなりません。

ケガや事故が起きないよう、職員間で子どもの安全を守るための、マニュアルを作成するなどの対策をとりましょう。

わからないことや疑問になったことがあれば、保育士の先輩や上司に相談して対策案などを一緒に考えてみましょう。

激務でつらい場合の対処

保育士のつらい激務を改善するための方法は、以下の通りです。

周りの保育士と協力する

保育業務を円滑に進めていくためには、保育士の方々との連携が必要不可欠です。

職員や園長先生達との連携も心がけて、それぞれの強みを活かし、お互いに協力し合って業務内容を終わらせることが大切です。

周囲と積極的にコミュニケーションを取りながら、些細なことでも「報・連・相」を徹底して行うようにしましょう。

自分のことを第一に考える

保育士は、保護者から大切な子どもを預かるとても大きな責任をともなう仕事です。

そのため仕事で限界を感じていても、子どもたちのために無理をして頑張っている保育士の方も多いでしょう。

ですが、仕事は自分のためにするものです。子どもたちと別れがさみしかったり、申し訳ない思っていたり、やりがいや楽しかったことが忘れられなかったりして、つらくても辞められないという人が多くいます。

自分の人生は保護者のものでも子ども達のものでも、ましてや園のものでもなく、自分自身のものです。

そのため、園のことや子ども達のことは考えないで、自分自身の気持ちをしっかり整理して、これからどうしたいのかをしっかり考えるようにしましょう。

保育士としてのやりがいを思い出す

仕事に追われていると、肉体的にも精神的にも疲れ果ててしまい、子供が嫌いになってしまい保育業務の支障をきたす恐れがあります。

また、働きすぎると体調不良になってしまう事もあるでしょう。

つらい状況でマイナス思考になってしまった時は、もう一度、保育士を目指した理由を考える事が重要です。

多くの保育士は、子供と過ごす仕事が好きだからという動機で保育士を目指したはずですから、気持ちを入れ替える事によって気力が沸いてくる場合があります。

雇用形態にこだわらない

多忙で残業が連日のように続いていってしまい、決まった時間に仕事を終わらせられなくて苦な場合は、雇用形態にこだわらず、状況によって切り替えていくことも大切です。

パートや派遣といった働き方であれば、自分のプライベートな時間を多く持ちながら、残業をしない働き方で働くことができます。

また、近年では待機児童の問題もあり、ベビーシッターの需要も増加傾向にあります。

保育士の資格を活用して、ベビーシッターとして働くのも良いと思います。

転職を検討する

保育園によって雰囲気や労働環境がそれぞれ違っています。

自分のプライベートな時間が取れなくなってしまったり、上司や職員から何度も文句を言われるようであれば職場自体に問題があるのかもしれません。

これからも毎日関わっていく職場ですから、周りの保育士に相談をしても問題が解決しない場合は、早めに転職して他の保育園に転職するのも一つの手です。

また、パートの保育士さんが多く在籍している園があれば、正社員の業務負担が少ないケースなのでおすすめです。

今の保育園で勤務をしていて、辛さを感じたら働きやすい職場への転職を検討してみましょう。

まとめ

保育士の資格を所持しているだけでは長く勤める事が困難になりますが、保育士は大変なことや苦労を乗り越えたからこそ、子どもたちの成長を見守ることができるやりがいが多い仕事です。

しかし、保育士が不足している問題もあり、業務量の多さや忙しさに追われて仕事を続けられるのか不安に感じることがあると思います。

また、人間関係や仕事量の多さなど、実際に経験しなければわからない、解決できること解決できないことが多々ありますが、赤裸々に愚痴を言い合える友人を持つこと、仕事と自分の時間を上手く切り替えていくことが、ストレス解消になると思います。是非、参考にしてみてください。